自宅から自転車で15分ほど走ったところに武庫川という大きな川があります。
その川の両端は結構な広さの河川敷になっていて、
つい先日自転車を新調したので、試し乗りがてらこの河川敷へサイクリングへ出かけました。
今日も太陽は全力投球で、体中の水分が干上がりそうな暑い日でしたが、
河川敷では気持ち良い風が吹いていて、
川に架かる橋の影や、木陰に入ると、日向と5度は体感温度が違う気がします。
川沿いに自転車をずっと漕いでいるとちらほらと人影が。
ランニングしている人
サッカー、バスケの練習している若者、
木陰のベンチでお昼寝しているおじいさん、
トランペットの練習をしてる青年。
見事に男性ばかりでした。
女性はいませんでした。
一番紫外線がきつい時間帯でしたしね(ちょうどお昼時でした)
そんな男性天国の中、紅一点の私は紫外線にも負けずサイクリングしていたのです。
自転車を走らせていると、より風を感じて暑さはあまり感じないものです。
本当に心地よくて、
「ああ、私は元々こういった水の側が好きだったな」
ということを思い出しました。
私の実家は海無し県のため、海に対する望郷の念はないのですが、
実家から徒歩数分の所に小さな川があって、
小さい時からよくその川の土手で遊んでいました。
大人になってからは、そこでランニングしたり、
犬の散歩をしたり…。
今の家は歩いて行ける範囲にそういった川がなく、
今日は久しぶりに河川敷の気持ちよさを思い出したのです。
それと同時に子供の頃の川にまつわる黒歴史も思い出しました。
あれはたぶん小学校高学年か、中学生の頃でした。
とある、うららかな春の日。
その時の私は、あまりに気候が素晴らしいため
気分もすこぶる良く、そして、暇でした。
なので、おなじみの家の近くの土手へ散歩へ出かけたのです。
上述の通り、いつもよりずっと気分が良かった私は、
普段は行かない、ちょっと遠くの方まで行ってみようと思いました。
土手には菜の花がたくさん咲いていて、つくしも出ていて、
私は春らしいいろいろなものを発見して歩いていました。
その時、当時の私はなぜか、
TVの旅行番組の出演者のような気持ちになったのです。
いろいろなものを発見するたびに、心のなかで
「あ、モンシロチョウが飛んでいますね~。」
「ノビルを発見しました。これに味噌をつけて食べると美味しいんですよね」
なんてレポートをしていました。
まあ、これだけでも結構恥ずかしい話です。
そのまま歩いていると、中年の女性がしゃがんで
何か地面をゴソゴソしている姿が見えてきました。
それを見た私(心中ではレポーター)は何を思ったか
その女性に話しかけました。
「何をやってるんですか~」
女性は、怪訝な顔をしながら
「ヨモギを取ってるんだけど?」
と答えました。
私はそこでヨモギが取れることを知っていましたが、
今はレポーター(あくまで自分の中の設定)なので
「そうなんですか~、ここではヨモギが取れるんですね~。
よくこちらには来られるんですか~?」
とさらに朗らかに答えました。
女性は更に鬱陶しそうにしながら
「まあ」
と答えました。
話があまり続きそうになかったので、
「そうなんですね~、ありがとうございます~」
とお礼を言って切り上げ、その場を後にしました。
そのまま歩いて家路に向かった私は、
だんだん自分がやったことに対する恥ずかしさを覚えました。
たぶんあの女性は今頃自分のことを「変な子だ」と思っているに違いない。
自分もどうしてあの時、身も知らない人に突然話しかけたのか。
TVの中でレポーターが突然町中の人に話しかけて、
いろいろ親切にされているが、あれはあくまでTVだからだ。
そのくらい分かっていたはずなのに、
なぜあんなことをしたのか。
悶々としながら帰ったのです。
そして、その日はもう外に出ませんでした。
あの女性が「ほら、あの子変な子よ」と話している気がしたのです。
もちろんそんなことはありません。
なんならその女性とは、その日以降会いませんでした。
そんなことを思い出したのです。
昔から私は天気の良い気分のいい日は
河川敷に出かけたくなる質のようです。
でも、もうレポーターにはなりません。
知らない人にも話しかけません。
今は、当時はなかったブログがありますから。
レポートはネット上ですればいいのです、勝手に。
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